私たちは、厚生労働科学研究費補助金(移植医療基盤整備研究事業)「行動科学を基盤とした科学的根拠に基づく臓器・組織移植啓発モデルの構築に関する研究」班のメンバーです。
現在、必要な人が必要な時に移植を受けられる社会とはいいきれない状況です。
例えば、臓器移植の場合、希望されている人は15,000人ですが、年間臓器移植を受けられる人は約300人です。
この状況を改善し、必要な人が必要な時に医療を受けられる社会を構築したいと志しています。
本研究は、臓器・組織提供数が少ない理由を探索し、障壁となっている行動課題を明確化し, その解決のための「行動変容」を促進することを目的としています。
その研究の基本的枠組みとして、行動科学・ソーシャルマーケティングを用いています。
多様な行動科学理論に基づく施策策定から効果測定・評価までのプロセスを開発し,それを地域で多様なステークホルダーとともに展開を行うモデルを構築することを目指しています。
瓜生原葉子(同志社大学 商学部教授、ソーシャルマーケティング研究センター長)
担当研究:地域啓発プロセスの開発とマニュアル作成
渥美生弘(聖隷浜松病院 救命救急センター長)
担当研究:提供に携わる医療者への啓発に関する研究
江川裕人(日本移植学会 理事長)
担当研究:移植に携わる医療者への啓発に関する研究
島田光生(徳島大学 大学院医歯薬研究部教授)
担当研究:啓発に必要な資源の明確化と有効活用に関する研究
丸橋繁(福島県立医科大学 肝胆膵・移植外科学講座教授)
担当研究:地域プロセスモデルの実証研究